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今年(2023年)を振り返って
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(1)毎年、思うことだが、1年は早い。凄まじいスピードで過ぎ去る。某情報番組によると、1年や1日が速く感じるのは、子供が大人になるにつれて、感動や行事の少ない日々を送るようになってきているからとのこと。私は、新型コロナ感染拡大前には、年に一度、海外に行ってきた。少しでも感動を増やしたいからである。海外とはいっても、ヨーロッパや米国が多い。ここ数年は、世界的なパンデミックもあり、海外渡航は皆無であった。いよいよ今年は、海外渡航が可能かと思っていたが、なんと、白内障を患い、断念。白内障のみならず、数本のインプラントの手術も重なり、予想外の出費で海外どころではなくなった。
(2)一方、海外からは、長らく来日できなかった特許弁護士や弁理士が来所し、その対応も幾度かあった。今月(12月)も、急遽、オランダの特許事務所からの2名が弊社に来ることになり、仕事の話2割、雑談8割といった比率で対応した。この事務所は、オランダの特許事務所であるが、オランダのみならず、隣国のドイツ、ベルギーの他、イギリスにもオフィスを構える事務所である。私は、4年くらい前、北欧+オランダ+エストニアに行った際、この事務所のアムステルダム本社を訪問したことがある。
(3)オランダ事務所の2名との対話は、まず、私の方から、UP/UPC制度の話でスタートした。この事務所の顧客(欧州、米国に多い)は、まだこの制度を見守っている段階であり、本格的にユニタリー・パテントになびいてはおらず、従来型の欧州特許後の各指定国への有効化手続を選択している、とのこと。
(4)弊社では、最近、この事務所を通じて、欧州特許後にユニタリー・パテントとして登録する手続きを依頼した。ご存じの方も多いとは思うが、欧州特許成立後、その特許権者は、ユニタリー・パテントでの登録手続か、または従来型の各指定国有効化手続かを選択できる。ユニタリー・パテントの選択期間は、欧州特許成立後1カ月しかない。この期間を過ぎると、ユニタリー・パテントの選択は不可となる。しかも、この1カ月の間に、特許出願言語が英語の場合、英語以外の欧州公用語23カ国語から1つを選び、その公用語による全文翻訳を欧州特許庁(EPO)に提出しなければならない。期限徒過は許されない。このため、ユニタリー・パテントを選択したいなら、欧州特許成立前から、上記公用語への翻訳作業を開始しなければならない。我々は、お客様から、前もって、ユニタリー・パテントの選択と、どの公用語に翻訳するかという情報を受け取っていたので、期限徒過の問題は全くなかった。
(5)その後、オランダの代理人との話はめまぐるしく変化したが、英語のスキルの話題も含まれていたので、その点について簡単に触れる。訪問者2名は、オランダ人であるが、流暢に英語を話す。欧州では、英語は共通語として日常から慣れ親しんでいるからだ、という。そして、英語のスキルを高めるには、“Listening、Listening、Speaking、Speaking“だ、という。日本のビジネスマンの多くは、読み書きについてはそれなりのレベルだが、会話のレベルは低い、と伝えたら、「それはよく知っている」とのこと。これは、個人的な見解だが、Listeningは、Speakingよりも重要だと思う。話す能力は低くても、英語圏の人は何とか我慢して聴いて理解してくれる。一方、聞く能力が低いと、英語圏の人の話が理解できないので、会話は停止する。加えて、英語圏の人は、日本人が希望するほどゆっくり話してはくれない。彼らの話すナチュラルなスピードに慣れないと、彼らの話していることを十分に理解できない。ちなみに、聞く能力は、話す能力と違い、自身の努力だけで高められるメリットがある。CNNを毎日30分聞くだけでもよい。
(6)彼らは、午後の便で香川県の高松市に向かうとのこと。うどんを食べるのが楽しみだと言っていた。日本のラーメンを食べたか?と尋ねると、今回は食べていないとのこと。彼ら曰く、欧州では、日本のラーメンはとても人気の高い麺料理のようである。
以上
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