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米国で発明がなされた場合の留意点

1.外国出願の制限

米国特許法第184条第一文(35 U.S.C. Sec. 184 (1))は、特許商標庁長官から取得した許可により承認されている場合を除いて、米国でなされた発明については、米国特許商標庁への特許出願から6カ月を経過する前に、外国に特許出願してはならない旨、規定する。

発明が米国でなされていることが条件であるため、発明者が米国の市民権あるいは永住権等を有する米国居住者であるか、米国出張中の日本人であるかを問わない。したがって、日本法人と米国法人との間で米国にて共同開発を行った結果生まれた発明であっても、あるいは日本法人の従業員がその子会社である米国法人における出張中に生まれた発明であっても、許可なく、米国外に先に特許出願することはできない。

2.外国出願前の手続き

米国特許法第184第一文を満たすには、米国特許商標庁(USPTO)に対して外国出願許可発行申請を行うか(1)、あるいはUSPTOに最先の特許出願を行うか(2)の2つの方法がある。USPTOへの特許出願は、外国特許出願の許可発行申請とみなされており、出願後に発行される出願受領通知(Filing Receipt)に、外国出願の許可を承認する記載がある。

より実務的には、米国でなされた発明を外国で出願する場合、大別して3つの方法がある。

<選択肢1>
USPTOに最先に特許出願する。
USPTOに特許出願すると、その出願日から3週間~6週間の間に、発明者(若しくは譲受人、あるいは代理人がいる場合には代理人)に対してUSPTOから郵送にてFiling Receiptが送られてくる。Filing Receiptは、外国出願許可承認の通知も兼ねている。したがって、Filing Receiptを受領すると、USPTOへの特許出願から6カ月経過前であっても、外国に特許出願を行うことができる。なお、Filing ReceiptがUSPTOへの特許出願の日から6カ月を経過しても届かない場合には、当該6カ月の経過をもって外国出願が可能になる。

<選択肢2>
USPTOに特許出願すると同時に請願書(Petition)を提出する。
Petitionには、外国になるべく早く出願したいことと、その理由を記載する。また、急いでいるから、FAXにて許可をお願いしたい旨を付記するのが好ましい。Petitionを提出すると、約3日で、USPTOからFAXにて許可通知が送付される。許可通知を受け取ると、その後、外国出願を行うことができる。いち早く出願を行い、なるべく早い時期に外国出願するには、好適な方法である。費用は、オフィス・フィーが約US$200、代理人費用がUS$300~600かかる。

<選択肢3>
USPTOに特許出願する前に、当該特許出願の内容を記載した書面(特許出願と同じ書類でも良い)を添付して、請願書(Petition)を提出する。費用は、選択肢2と同じである。この場合、急いでいるから、FAXにて許可をお願いしたい旨を付記すると、約3日で、USPTOからFAXにて許可通知が送付される。許可通知を受け取ると、その後、外国出願を行うことができる。米国出願は、当該外国出願の先後いずれでも良い。選択肢3は、米国と外国の出願日を揃えるには好適な方法であるが、いち早く出願するという観点では、選択肢2よりも劣る。